このニュースリリースは、報道機関向けに発信している情報です。
富士フイルム株式会社(本社:東京都港区、代表取締役社長・CEO:後藤 禎一)の子会社で、バイオ医薬品の開発・製造受託会社(CDMO*1)であるFUJIFILM Diosynth Biotechnologies(フジフイルム・ダイオシンス・バイオテクノロジーズ)(以下、FDB)は、世界的なバイオ医薬品企業であるRegeneron Pharmaceuticals, Inc.(リジェネロン ファーマスーティカルズ)(以下、リジェネロン)と、総額30億ドル超のバイオ医薬品の製造契約を締結しましたのでお知らせいたします。
FDBは、本契約のもと、リジェネロンの抗体医薬品の製造を10年間にわたり受託します。なお、製造は、今年本格稼働を予定している米国新拠点(ノースカロライナ州ホーリースプリングス市)にて行います。
- *1 Contract Development & Manufacturing Organizationの略。生産プロセス開発や安定性試験、治験薬の開発・製造、市販薬の製造まで幅広いサービスを製薬企業などに提供する。
飯田年久のコメント
このたび、FUJIFILM Diosynth Biotechnologiesの技術的な専門性、優秀なチーム、そして強固な運営体制に対する高い信頼から、世界で数百万人もの患者さんに医薬品を提供しているリジェネロンと製造契約を締結することができました。現在、当社はライフサイエンス事業において米国拠点への約40億ドルを含む、総額約70億ドルに及ぶ大規模な設備投資を日米欧で進めています。今後、順次稼働を開始させ、製造能力をさらに強化することで医薬業界の発展に貢献していきます。
ラース・ピーターセンのコメント
今回、米国新拠点の最先端設備において、リジェネロンの製造供給パートナーに選定されたことを大変うれしく思います。米国新拠点は、高い生産性とFDA(米国食品医薬品局)やEMA(欧州医薬品庁)などからの各種認証取得実績があるデンマーク工場と共通の設計・設備・プロセスを展開するアプローチ(KojoX™(コ―ジョーエックス))を採用し、安定したサプライチェーンや円滑な技術移管を可能とする体制を整えています。さらに、当社の高度な専門性を持つチームによって、需要の変化に迅速かつ柔軟に対応した製造を行うことで、多くの患者さんへ安全に、安定的にリジェネロンの治療薬をお届けできる能力が評価されました。
ダニエル・バン・プルーのコメント
リジェネロンは業界をリードする革新的な治療薬を創出しています。それらが重篤な疾患をもつ患者さんの生活や人生に大きな影響を与えることを深く認識し、その使命を果たすべく、常に真摯な姿勢と責任感を持って取り組んでいます。リジェネロンが求める高い基準をFDBが満たし、共に成長していくことができると信じています。今回のパートナーシップへの期待は大きく、すでにノースカロライナ州ホーリースプリング市にある施設での生産開始に向けた取り組みを進めています。
FUJIFILM Diosynth Biotechnologiesは、抗体医薬品や遺伝子組換えタンパク医薬品、遺伝子治療薬、細胞治療薬、ワクチンなどあらゆる種類のバイオ医薬品の開発・製造受託を行っています。30年以上にわたる実績・経験を持ち、業界をリードする独自の高生産性技術を活用した細胞株開発からプロセス開発、治験薬製造、商業生産まで包括的な受託サービスを提供しています。英国・米国・デンマークに拠点を有しKojoX™によるグローバルネットワークを運営。技術移転を迅速化するモジュール化された施設と標準化されたプロセスによって、顧客のサプライチェーンにおける俊敏な対応に貢献します。また、抗体医薬品の旺盛な製造委託ニーズを受け、原薬製造設備の大幅増強を進めています。米国ノースカロライナ新拠点は今年稼働するほか、デンマーク拠点を含めて今後大型の2万リットルの動物細胞培養タンクが2028年までに36基となる予定で、これら拠点は米国・欧州それぞれにおいて最大級の規模を誇るCDMO拠点となります(2025年4月22日現在、当社調べ)また、グループ会社の富士フイルム富山化学も富山県に新たなバイオCDMO拠点を建設中で、2027年に稼働させる計画です。
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富士フイルムホールディングス株式会社
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富士フイルム株式会社
バイオCDMO事業部
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